早飯試験で自信(?)をつけた私は、五十四年度の採用試験をどのような方法で行なうか、幹部を集めて話し合った。
またもいろんな意見が出たが、結局は、「便所掃除試験」ということにおちついた。
今の時代に、入社試験で便所掃除をやらせる、などというと世間の顰蹙を買うやもしれないが、便所掃除は、実は我社の伝統なのである。
昭和四十九年に、まず幹部が率先して一年間便所掃除をやり、そのあとの反省会で、企業を一つの“運命共同体”として考えていくならば、これは最高の基本教育だという結論になった。
以来、五十年の新入社員から必ず一年間便所掃除をするという慣習ができあがっていた。
しかもこれは、雑巾、ブラシといった用具は一切使わず、すべて素手でやることになっている。
便器についた他人の大便を素手で洗い落とし、ピカピカに磨きあげる。こうしたことを続けていると、何も言われなくても、自然にお互いが便器をよごすまいという気持ちになってくる。
こうした習慣が身につくと、トイレだけでなく、工場や事務所をよごしたり、ちらかしたりする不心得者もいなくなる。
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>便器についた他人の大便を素手で洗い落とし、ピカピカに磨きあげる。
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